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作曲家別交響曲ランキング

クラシック音楽の交響曲を作曲家別にランキング.
聴く曲を選ぶご参考にしてみてください.

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音符 ボロディン交響曲ランキング 音符


ボロディンの交響曲3曲のランキングです。

アレクサンドル・ボロディンは、19世紀のロシアの作曲家です(化学者としても活躍しており、ボロディン反応というものも知られます)。「ロシア5人組」の一人であり、交響詩『中央アジアの草原にて』での荒涼たる風景音楽でもその豊かな音楽性は感じられますが、交響曲もいいものを残しました。未完のものもあるのですが、ロシア音楽の特長たる叙情性と力強さが同居しており旋律の美しさも相まって独特の魅力になっています。


以下、ランキング順に各曲の簡単な説明とおすすめCDのご紹介をしていきます。


音符第2番 ロ短調 「勇士」音符

なんといっても一押しはこの交響曲第2番です。ボロディンが自ら呼んだ「勇者」、あるいは「勇士」というニックネームがあるようですが、堂々たる曲想はもっと深く雄大なイメージを湧かせるもの。まさにロシア音楽全体での代表作と言ってもよい大傑作です。

名曲にはよくあることですが、この曲も最初はあまり評価されなかったようです。しかし、あの『シェエラザード』のリムスキー=コルサコフが指揮して再演することで価値が見直された経緯があります。

第1楽章。低音のユニゾンの勇壮な第1テーマで始まります。それがオーケストラ全部の輝かしい和音にまとめられると、またさらに歩み出すと行った感じなのですが、対比される第2テーマのちょっと鄙びた愛おしい旋律が魅力的です。
 第2楽章は、急速なスケルツォ。低音からピチカートで浮かび上がるテーマを中心とするせかせかとした主部に対して、中間部での木管楽器が優しくいたわるメロディが印象的です。
 第3楽章は、この曲の白眉。ホルンの吟遊詩人の歌のような哀愁のある調べに導かれて、幻想的なロシアの音風景が骨太に描き出されていきます。思わず人恋しくさせるような麗しい曲想のるつぼです。
 第4楽章は、急速な民俗舞曲。3拍子と2拍子が交互に現れる特徴的なリズムのテーマをもとに、活発なフィナーレの宴はクライマックスを迎えていきます。

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音符第3番 イ短調音符

どちらかといえば音楽は”副業”だったボロディンは、作曲に時間がかかっていました。この交響曲については、曲を完成する前に亡くなってしまい、グラズノフがスケッチや生前の試奏を元に補筆しています。2楽章だけで終わっているのもそのためです。

第1楽章とスケルツォである第2楽章だけで、曲構成的にもシンプルにはなっています。同じフレーズを少しずつ形を変えて繰り返しながら発展させていく手法が目立ちますが、人懐こく味わいのある旋律の魅力が大きいため、聴く者を飽きさせません。

第1楽章は、いきなりオーボエで懐かしげな第1テーマで始まります。そこから誘導された動機が繰り返されながら盛り上がって転調すると少しユーモラスな第2テーマがクラリネットに現れます。展開部は両テーマが組み合わせて展開され、再現部の後、静かに落ち着いた和音で曲を終わります。
 第2楽章は、8分の5拍子の珍しい拍子のスケルツォです。主部はヴァイオリンのアルペジョに導かれてオーボエがピョコピョコしたテーマを奏でます。時折4分の2拍子で流れをせき止めるような動きも交えて変化を出しています。中間部は4分の3拍子で安定感がありまさにロシア民謡風の鄙びた旋律でホッとさせてくれます。主部が戻ってきて最後は潔く打音して曲を閉じます。

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音符第1番 変ホ長調音符

第1番というとどうしても習作的なものになってしまう面がありますが、立派にボロディンの代表作としておすすめ出来ます。

ただ、彼が納得できなかったこともなんとなく理解できるような気がします。全体に大雑把で雑な印象を受けるのです。宗教的な意味合いをコラールや賛美歌を取り入れた分、彼の繊細さという特長が失われているようです。

第1楽章は、変ホ短調のゆっくりとした序奏で始まります。開始早々低弦でこの曲の主要材料となるシンコペーションを含んだモチーフが示されます。主部に入ると早速先のモチーフを踏襲した第1テーマが示されます。第2テーマはト短調で短い経過句風のものになっており、基本はシンコペーションのモチーフです。最後は瞑想的になって曲を閉じます。
 第2楽章は、プレスティッシモの非常に急速なスケルツォです。ボロディンのスケルツォはその運動性とダイナミクスの妙が素晴らしいのですが、この曲でも当てはまります。基本楽想はフルートで高音から降りてくるフレーズではありますが、8分音符の刻みがオーケストラ中を駆け巡るさまは見事です。そして、速度が緩み3拍子に4拍子や2拍子が挟まって独特のロシア風の旋律で成っている中間部がまた感動的です。
 第3楽章は、しっとりと歌わせる緩徐楽章。短い序奏の後でチェロで奏でられるテーマの美しさ。リムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」を思わせるような異国的なフレーズも取り混ぜながら進行します。次第に波打つような音形で盛り上がってテーマが力強く奏されます。単一テーマですが印象深い楽章です。
 第4楽章は、いきなり千切っては投げ千切っては投げという感じの「ターッタ・タ・タ・タ・タ」という特徴的なリズムの第1テーマで始まります。このリズムが楽章を支配します。第2テーマは狭い音幅の中を逡巡するようなもので、これも重要なモチーフです。展開部から再現部になったときに第1テーマが壮大に奏されるところは感動的です。終結部はテンポアップして第2テーマのモチーフで盛り上がった後、力強く全曲を終わります。

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交響曲作曲家としてはまだ日本でも馴染みが薄いですが、是非第2番くらいから演奏機会が増えていって欲しいと思います。